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LaTeX の数式の基本

短い数式は本文中の $ ... $ の間に書き、大きな数式は \[ ... \] で独立した行にします。数式の中では ^ で上付き、_ で下付きになり、\frac{a}{b} で分数、\sqrt{x} で平方根になります。

インライン数式とディスプレイ数式

本文中の数式はドル記号の間、または \( と \) の間に書きます。独立した行に中央揃えで置く数式は \[ と \] の間に書きます。

インライン数式とディスプレイ数式

Einstein's formula $E = mc^2$ fits in a sentence.
So does \(a^2 + b^2 = c^2\). Larger formulas get a line
of their own:
\[
  x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 - 4ac}}{2a}
\]
Scissor LaTeX による組版: インライン数式とディスプレイ数式

$$ ... $$ も使えますが、LaTeX で推奨されるのは \[ ... \] の形です。数式に番号を付けるには equation 環境を使います。数式の整列と番号付けをご覧ください。

数式の中のスペースは無視されます。数式の間隔は LaTeX が自動で調整します。$a+b$ と $a + b$ は同じ見た目になります。

上付きと下付き

^ は次の 1 文字を上付きに、_ は下付きにします。2 文字以上にするには波括弧で囲みます。

上付きと下付き

x^2 \qquad x_i \qquad x^{10} \qquad a_{ij} \qquad
e^{-x^2} \qquad x_1^2 \qquad {}^{14}\mathrm{C}

波括弧がないと、x^10 は x¹0 になります。上付きになるのは 1 だけです。

分数と根号

書き方用途
\frac{a}{b}分数。インライン数式では小さくなる
\dfrac{a}{b}インラインでも通常サイズの分数
\tfrac{a}{b}ディスプレイ数式でも小さい分数
\sqrt{x}平方根
\sqrt[3]{x}立方根、またはそのほかの累乗根
\binom{n}{k}二項係数

分数、根号、二項係数

\frac{1}{2} + \frac{a+b}{c} \qquad \sqrt{2} \qquad
\sqrt[3]{x^2+1} \qquad \binom{44}{2} = 946

総和、積分、極限

大型演算子の範囲は _ と ^ で指定します。ディスプレイ数式では範囲が上下に置かれ、インラインでは場所を節約するために横に置かれます。

総和、総乗、積分、極限

Inline: $\sum_{k=1}^{n} k = \frac{n(n+1)}{2}$.
\[
  \sum_{k=1}^{n} k^2 \qquad \prod_{i=1}^{n} x_i \qquad
  \int_0^\infty e^{-x}\,dx = 1 \qquad
  \lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1
\]
Scissor LaTeX による組版: 総和、総乗、積分、極限

dx の前の \, は、積分で慣例となっている細いスペースを入れます。\sin、\log、\exp、\lim などの関数名は立体で組まれます。LaTeX が知らない名前は \operatorname{rank} と書くか、\DeclareMathOperator で定義します(自分のコマンドを作るを参照)。すべての記号は記号リファレンスに一覧があります。

数式の中のテキスト

数式の中の文字は変数としてイタリックで組まれ、スペースは取り除かれます。単語には \text{...} を使い、単位や微分の「d」のような立体の文字には \mathrm{...} を使います。

数式の中の単語と立体の文字

f(x) = x^2 \quad \text{for all } x > 0, \qquad
v = 44\,\mathrm{km/h}, \qquad \frac{\mathrm{d}y}{\mathrm{d}x}

ギリシャ文字と記号

ギリシャ文字は、その名前のコマンドで書きます。\alpha、\beta、\pi、大文字なら \Gamma や \Omega などです。すべての文字はギリシャ文字のページにあります。

ギリシャ文字といくつかの記号

\alpha + \beta = \gamma, \quad \Delta x \to 0, \quad
\forall \varepsilon > 0, \quad x \in \mathbb{R}, \quad
a \leq b \neq c \approx 44

大きくなる括弧

普通の括弧は大きさが変わりません。\left( と \right) は、間にある内容に合わせて大きくなる対を作ります。( )、[ ]、\{ \}、| に使えます。

\left と \right を使った括弧

(\frac{1}{2}) \qquad \left(\frac{1}{2}\right) \qquad
\left[ \sum_{i=1}^{n} x_i \right]^2 \qquad
\left\{ x : x > 0 \right\}

絶対値は、Scissor LaTeX では普通の |x| がいちばん詰まった間隔になります。\left| x \right| と \lvert x \rvert も使えますが、縦線の内側に少し余白が入ります。山括弧は \langle と \rangle で、これも \left と \right で大きくなります。

数式が読み取れないとき

数式に Scissor LaTeX が知らないコマンドが含まれていると、その数式は赤いソースコードとして表示され、「問題」タブにその行とともに示されます。文書のほかの部分は通常どおり組版されます。

不明な数式コマンド:この数式は赤で表示されます

The vector $\symbf{v}$ is not available,
but $\boldsymbol{v}$ is.

赤で表示: 数式を読み取れないため、代わりにソースを表示しています。

数式が赤で表示されることがわかっているコマンドには、\mathscr、\genfrac、\intertext、\smash、\sideset、\prescript、\symbf、\qedhere、および \abs や \dv などの physics パッケージのコマンドがあります。

数式が原因で文書全体が止まることはありません。以前のバージョンでは文書を止めていた \partial、\langle、\rangle、\cap、\oplus、\otimes、\hbar、Vmatrix も、LaTeX と同じように組版されます。文書全体が組版されないときをご覧ください。

Unicode の文字を直接入力することもできます。\partial の代わりに ∂、山括弧の代わりに ⟨ と ⟩、\oplus の代わりに ⊕ です。

\partial、\langle、\oplus の代わりの Unicode 文字

The gradient is
$\frac{∂ f}{∂ x}$, the inner product $⟨ u, v ⟩$,
and the direct sum $U ⊕ V$.
Scissor LaTeX による組版: \partial、\langle、\oplus の代わりの Unicode 文字

直接入力した文字は、XeLaTeX と LuaLaTeX では unicode-math パッケージを使えば動きますが、素の pdfLaTeX では動きません。文書をほかの環境の pdfLaTeX でコンパイルする予定があるなら、コマンドを使ってください。

TeX のインストール環境との違い

数式パッケージのうち使える機能は、amsmath と amssymb のページに一覧があります。完全なマニュアルは ctan.org/pkg/amsmath と ctan.org/pkg/amsfonts にあります。

よくある質問

LaTeX で分数を書くにはどうすればよいですか?

\frac{numerator}{denominator}(分子と分母)と書きます。たとえば $\frac{1}{2}$ です。本文の行の中で通常サイズの分数にするには \dfrac を使います。

2 文字以上の上付きを書くにはどうすればよいですか?

波括弧で囲みます。x^{10} のように書きます。波括弧がないと、上付きになるのは最初の 1 文字だけです。

数式が赤で表示されるのはなぜですか?

Scissor LaTeX が読み取れないコマンドが含まれています。その数式のコマンドを記号リファレンスと照らし合わせるか、コマンドを置き換えてください。

このページの例はすべて、サイトのビルド時に Scissor LaTeX で組版されています。 最終更新:2026-11-07